この頃疲弊している僕を見て、友人やお客さんが、
「もうちょっと野菜の値段あげた方が良いよ」
と助言してくれます…
うちの野菜って安いの? 高いの?
まぁ、スーパーで買うのと同じくらいだろうけど、
生産者が一般的な市場や業者に出す値段よりは高いしなぁ。
配達していて配達料取ってないんでそういう意味では安いか?
よくわからん。
そもそも、あまりお金に興味自体がないんで、たいして考えもしません。
もちろん経営者でもあるんで、どのぐらいの原価をかけてどのくらいで販売しようってのはありますが、
食べ物、という基本的なものを作る上で、それを特別なものにしたくないというのもあります。
自分の作るものがお金を持っている人だけが手に入れられたり、
一種のステータスになったりして本質から離れていくのではなく、
子育て中だったり、母子家庭だったり、年金暮らしだったり、
お金に余裕がある人でもない人でも、
必要とする人があたりまえに手に入れられるものであってほしいと思うのです。
本来お金は物と物の間に挟まれていたものだと思います。
なぜか今はお金の間に自分たち自身も含めて物がはさまれてしまい、
本来道具であるはずのものが目的に変わりがちになってしまいます。
お金を容易に手に入れるだけならもっと違う職業が多くあるでしょうし、
農業でももっとクレバーに稼ぐ方法もあるでしょう。
でもね、お金を稼ぐ一方、その富はどこから搾取している?
多くの人の目の前で泣いている子供を蹴飛ばしたらひどいやつと呼ばれるかもしれないけれど、
人の見ていないところだったら問題ないのか?
東南アジアをさまよっていた時に、
泊めてもらったスラムのような街の人たち、
家族が食べていくために体を売る女の子たち…
そういったものの上に今の日本の社会は成り立っています。
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まぁ、てなわけで大体このくらいあれば何とかやって行けるだろう、
くらいの値段設定にしています。
それでも「いやいや宇佐美君、作業量考えたら、それはあまりにも安いよ」
というお金に余裕のある人は、プラスアルファ払ってくれても構わないですから(笑)
もしくは、美味しかったらチップ足してもらうみたいな。
現金じゃなくても、食料(野菜以外)、アルコール、程よい突っ込み、嫁、なんでも受け入れます。
ryo