Paca Kajero

うちの菜園の状況などを徒然に

対立する問題点の解決策について(2008.11.18)

先週末、日本野鳥の会十勝支部主催の
十勝川下流エコツアー」に
スタッフとして参加してきました。

これは自然環境,食べ物などの十勝の「良さ」を
2泊3日で紹介しようとするもので、3年前から毎年実施しています。

しかし、このツアーは単なる営利目的のツアーではなく、
「タンチョウ」の保護に端を発します。
タンチョウは、環境省RDBの絶滅危惧II類(VU)に指定され、
また文化庁特別天然記念物に指定されている保護対象動物です。

しかし残念ながら、現状では自然保護側の
「なんとかして生息環境/繁殖環境を保全して個体数を増加させたい」という想いと、
実際に生息域の農村における実被害(畑の作物が荒らされるなど)
及びそれらに起因する拒否反応とには大きな隔たりがあります。

そこでこの双方の意見/主張を平行線のまま辿らせるだけではなく、
なんとか解決の糸口を見つけようとし、
・タンチョウの認知度の増加による保護意識の向上
・タンチョウを地元の観光産業の一部に取り込むことによる地元理解の推進
・ツアーの収益の一部還元による損害賠償費用の捻出
などを目的として企画/実行されているものがこのエコツアーなのです。

私はスタッフとしての参加で多くには携わっていませんし、
この試みが将来、成功するかどうかはまだ分かりませんが、
対立する問題の解決に向け、自己の主張を展開するだけでなく、
妥協点を見出していく姿には賞賛の念を感じずにはおれません。


自分はこれから有機農業を営んでいこうという選択をしました。
有機農業にも賛否両論(それがお互い対立するものでなくても)いろいろな意見があります。
自分が信じる道を進むのはもちろんですが、相手の意見をただ単純に否定するのではなく、
どうしたら相反する意見の持ち主に理解を得られるかを模索していくことが
大切だと考えさせられました。

   ryo