Paca Kajero

うちの菜園の状況などを徒然に

フランス旅行記 2014.1.12〜1.27

僕は冬しか休みが無いので、ここしばらくは暑いところを目指していたのですが、
今回は念願のフランス。
曽祖父の影響からか、昔からフランス史、フランス文学、フランス映画が大好きでしたので。
大学のときは本気でフランスに行こうと思ってフランス語を勉強した(が挫折した)こともあります。
・・・もう全て忘れたけどね。
英語だって数ヶ月しゃべっていないと上手くしゃべれないのだ。そりゃそうだ。


なにも計画せずにパリに入りましたが、
何せ寒い...
街はただ歩いていても面白い、というか日本の街の風景とは違っていて楽しいのですが、
何せ寒い...
しかたがないので今回はいつもの様に野宿+歩きorヒッチの旅ではなく、
普通の観光旅行ということになりました。
これを機会に、僕がどれほど普通かということを世に知らしめておくのも良いでしょう。


パリ、とりあえず郊外の安い宿に泊まり、
日中はひたすら美術館めぐり、この後行ったオランダも合わせて、
Louvre / Orsay / Orangerie / Hotel Sale / Rijks / Van Gogh / Mauritshuis
と7つの美術館に訪れてみました。
パリの美術館は展示数が多いので大体1館訪れると一日終わってしまいます。
(それどころか廻りきれない...)
ルーブルはもう一回、あと、パリの国立近代美術館とダリ美術館も行きたかったな...


着いて2、3美術館に行ってMont St-Michetに一日行ったら、所持金が半分なくなったので、
(この時点で全14日の行程のうち10日残り...)
仕方がないので、1日1食バケットをかじってチーズを食べるという食事で我慢して、
あとはひたすら歩いて美術館めぐり。



いや〜すごい絵ばかりで精神的には満腹。
というか食べ過ぎ、あまりに観すぎて集中力がなくなりました。
それでも流してみていてもいい絵は良いですね。引き込まれる。
個人的にはCorotが良かった。どこの美術館でも目を惹いた。
東京で一回観たけどMauritshuisでVermeerの代表作2点を間近でゆっくりと鑑賞できたのも良かったですね。


パリの美術館は26歳以下が無料だったり、毎月1日無料鑑賞日があったりして(ルーブルでさえも!)、
「最低限の文化的権利」という民主主義の原点の一つに対するスタンスが明確でしたね。
少なくともこの点においては、この国は恐ろしく考えが確立されていないし、意識も高くない。


***


美術館めぐりは楽しかったのだけれど、さて、ずっとパリにいてもひまだなぁ。
ということで、どこかに出かけることに。
とりあえずオーガニックの市場に行って市場調査をしながら、
「働かせてよ、お金は要らないから!(だけど泊めて)」と交渉

皆興味は示してくれるものの、冬だから仕事がそんなに無いとのこと。
そりゃそ〜だ。


本当はブルゴーニュ行きたかったのだけれど、
どうせ移動するなら夜行バスで宿代何とか浮かさないとにっちもさっちも行かないので断念し、
南にいこうとバスターミナルへ。南にいけば少しは暖かいのでどこかに転がり込めるかもしれない。
・・・ですが、適当に行った窓口が国際バスの窓口だったので、のりでオランダに。


観光地巡っても飽きるんで、どうせ来たのだから誰かと話をしたい、と。
そういやオランダは知り合いいるじゃん。との短絡的な30秒ほどの思考により、
意味無くアムステルダムに。

結局アムスにいても美術館通いだったのでパリと変わらなかったのですが、
アムスはアムスで運河に囲まれた綺麗な街で感じが良かったのと、なによりビールが美味い。
ビールは、ベルギーの物が多かったですが...
ベルギービールはDuvelが好きだったのですが、
De Koniak / Gouden Carolus Classic / Aflligan Dubbel / Orval / Straffe Hendrik...
ランビック、トラピスト、エール、スペシャル・エール...
と飲んで行って、気に入ったのがトラピストビールのWestmalle Dubbel。
オランダいる間毎日飲んでいて(食べずに)、最後のほうはこればっかでしたね。
(ちなみにトリプルも美味い)
今年の打ち上げビールはこれにしよう。
毎日通っているうちにBarのおっちゃんと仲良くなってチーズやらピクルスやらサービスでいろいろ頂いちまいました。


***


最後の数日は、オランダで古い友人と、フランスで去年来たWWOOFerさんに会い、
御世話になりました。宿に泊まっていろいろ観るだけでなく、貴重な経験で得るものが多かったと思います。
Thank you! Tamar! Naoma!


言葉は壁になるかもしれない。
けれど、意識の壁よりは、容易に乗り越えられるでしょう。
残念な事件後であるにもかかわらず、平然と生活し受け入れているパリ市民達。
それでも日本よりずっと緩い入国審査、税関。
エネルギー問題で、風力が良いか太陽光を進めるべきかで盛んに議論しているオランダ。
開かれている面が悪いところもあるでしょうし、良いところもあるでしょう。
それでも長い歴史と地続きの大陸の文化の交流が、
イギリスや日本に無い開放的な風土と、市民レベルでの民主化、懐の深さを創り上げてきたのだなぁと、
思いをめぐらせながら石に囲まれた街を彷徨いました。


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