Paca Kajero

うちの菜園の状況などを徒然に

有機ネットワーク交流会(という名の社会実験)


有機ネット交流会。
僕はファーマーズ収穫出品、帰って交流会用野菜収穫、雨の中していたため、
少し遅れていかせていただく。
(だってうちが一番遠いんだもの)


到着するとものすごいスタッフの数で、
とりあえずその中にまぎれて会場準備と試食会に使う野菜の処理。
交流会(試食会?)始まってもY氏の跡を継ぎあおり物係をやっていたので、
お客さんと交流できず。


宴もたけなわで、持って行った野菜を並べ即売会。
今日は値段をつけず、お客さんに値段を決めていただきました。
戸惑う人、僕の顔を見ながら1枚ずつ百円玉を出していく人と、
いろいろなお客さんがいて面白かったですが、
Lサイズのビニール袋にミニトマト詰めて200円払っていただいたときには、
少しがっかりしました。
もっとがんばっていい野菜作ろう...
それでもトータルで通常の直売価格の8割くらいの売り上げに落ち着いたのは、
いつもつけている値段以上に評価してくれた方々がいたからでしょう。


それでもさ、
僕や今直売で一緒の先輩方は、
慣行さんがたが出しているファーマーズと同じくらいか、
へたしたらそれより安い値段で販売している。
何やかんや言っても、有機栽培/自然栽培のほうが製品率や収量は落ちる。
推進法できたり、有機が良いってお客さんも増えてきたような気がするけれど、
僕はこの年で一番ペーペーの位置にいることからも分かるように、
結局、僕の様に新規で入っての場合は、
特に家族などがいる場合は、
収入の面で安定しないと職業として選択する上で、
有機農業という選択はハードルが高い。
今日の様に有機農業に興味がある方々が集まっている中でもこんな感じなので、
世間一般へのアプローチは長い道のりが必要でしょう。


ただ高く売りたい、という単純な話ではなく、
現状では、僕のような貧乏しても苦にならない一部のものにしか門が開けていません。
それはいつまで経っても
「有機野菜が欲しい」と口にする方がたの
「もっと有機農業を広めたい」と口にする今日の交流会の多くの関係者の
ニーズを満たすことは難しいでしょう。


僕達はもっと本質を語り合わなければいけない。
有機農業を広めたいのだったら、
作り手の現状をどう伝え、消費者の方のニーズとどうすりあわせていくか。
どんなに周りで騒いでも根本的な問題を片付けない限り、次には進めません。


と、そんなことを思ったので、その後の自己紹介では、


「僕はこの中でもペーペーで、
まだ良い野菜も作れず、先輩方の様に農業に対して難しいことは何もいえません。


ですが、常々思っているのは、僕達は食べ物を作っているということ。


例えばこのメロン。
これが慣行栽培であろうと、有機栽培であろうと、ちっちゃなシールが張ってあろうと、
これはメロンなのです。
いろいろ語って僕のメロンの味が変わるわけではないです。


今シリアでまた戦争が起ころうとしています。
いろいろ取りざたされていますが、
どんな理由をつけようと、人が殺され、子供達が殺されるということ。


学校の給食もそう、周りの雑多なことではなくて、
大事なのは未来を担う子供達が実際に何を食べるかということ。


政治、経済の問題でいろいろ周りをかき回され、
本質的な議論がなかなかされないことが多いですが、
大事な部分はそういった周りの部分ではなくて、
大本に何があるか。


結局、メロンはメロンなのです。
僕はよりおいしいメロンを楽しんで作り、
お客さんにそれがおいしいと口にしていただければ、
周りのいろいろなことはそんなに重要で無い気がします。


まだまだ本当に良いものは作れていないかもしれませんが、
食べてみて、それでもし気に入る方がいらっしゃいましたら、
僕にとってそれがすべてですし、うれしいことです。」


もっとだらだら話したと思うけれど、
要約したらこんな感じ。


なんだろうと、
うまいものを作る。
食べ物を作る。
それが百姓としての基本的な道の1つだと思っています。
そして、それを食べてもらい、正当に評価してもらうという長い道のりを経て、
広くなり、深くなり、次のステップに進めるとも。


  ryo


・・・


問題は、僕はメロンなんて作ったことないことと、
メロン、メロン、いいながら持っていたのは、
そーめん南瓜だったということ。


あとで、Kさんに、
「うさみ、そのボケ、全然分からないから」
と言われました。


「駄目?」


と聞き返したら、


「全然駄目」


と...(泣)