Paca Kajero

うちの菜園の状況などを徒然に

Nz渡航後記 その2

「とりあえず暖かいところに行くか」
と全く行く気のなかったNZに行った今回。
行ったくせに、どこに行くかという当てもなく、空港から街までどうやっていくかも分からないまま、
「どうせ後で歩くのも先に歩くのも一緒だし、そもそも行くあてがないのだから迷いようがない」
という無茶苦茶な理屈により、空港から歩きで北に向かうことに。
手元には少し狂ったコンパス。
空港のそばはモーターウェイではないにしろ、ほとんど車しか通っていないので、
若干身の危険を感じる(Nzの最高速度は普通道路で100km)。


初日で10時間ほど歩き、(おそらく)オークランドの反対側まで来たところで、
公園でピクニックしていた家族に食事をもらい、さらに泊めてもらい、
次の日は日曜日だったので、誘われ、教会に礼拝に行ってくる。


で、なんやかんやで2日目にしてヒッチハイクに転向
(なぜなら、オークランド周辺の道は車が多すぎ、あまり歩くのに適さなかったから)
拾ってもらったピックアップトラックの荷台に犬と一緒に乗せてもらって、
雨の中進み、振り落とされそうになったり、
雨の中寝袋だけで野宿して荷物全部をビショビショにしながら、
北部のケリケリという町に到着、キューイフルーツ農家で仕事。

少し自家用ワイン用のブドウをやっている他は、まったく今やっている仕事と関係なかったのだが、
「世界で一番の品質のキューイフルーツを作っている」と豪語しているそのファームで一週間仕事。
主に摘果作業をしていたのですが、豪語するだけあって、仕事が繊細で、毎日1g単位での判断を要求される。
仕事は直接関係ないが、農業に対する姿勢とWWOOFerとの関係性の作り方、いろいろと学ぶべきものがあった。
ただ、もう頼まれてもキューイフルーツ農家で仕事したくない。
自分の仕事の13倍はきつかった。それでも自家製ワイン飲み放題で、
これがまた美味しかったので、摘果作業一区切り付くまでいてしまった。
一日一本は空けていた。
だって、いくらでもあるんだもの...


えっと、あれの話を書こうと思っていたけれど、後日...


***



北部でよく?見かけるカウリの木。今は伐採禁止。
このくらいの大きさだと3,000年くらいの樹齢らしい。
Nzは自然環境への関心が、一般の市民レベルでも高く、
このようなカウリの木や捕鯨の問題などが、日常の会話に出てくるほど関心が高いが、
指標動物やゾウの様に大きな動物を対象として議論するのではなく、
どのような小さな動植物、そして微生物にいたるまでをひっくるめた生態系そのものの保全が必要となるのだろうし、
そういった議論をしたが、それで何が出来るかとなると難しい問題だ。
指標動物は、やはり分かりやすさのために指標動物となっているからで、
生態系というアヤフヤナ例えは、まれに(もしくは、頻繁に)故意・無意識に
間違った捉え方や、ミスリードの手段として使われるように、
(特に人工的であるかないか、ヒトを生態系として含むか否か、という基本的な数点の整理も難しい中で)
保護策の構築と、その効果の検証が難しいものの一つだからだ。  


永い時を経ているもの、永く独自の進化を遂げているものは、
ある意味、歴史の中の障害を幾度となく超えてきているもので、
それは、歴史の検証のない人工的な技術よりも「長期的な安定感」という意味では先んじているだろう。


「では、真に環境を守ることとは?」
との問いには、人間の傲慢さでは答えを出せないかもしれないが、
それは鯨を守ることや大きな木を守ることと同じく、
ヒトが地に足をつけ、基本的な生活を見つめなおし、
より環境への負荷を軽減したライフスタイルを営むことと思っている。


  ryo


今年はうちもワインをつくろう!!!