Paca Kajero

うちの菜園の状況などを徒然に

有機農と自然農(2009.4.17)

師匠の日記にあったんで、勝手にふられたと解釈し、一部転載。
だんだん批判がきそうな内容になっていく。。。

****師の日記より 有機農*****

有機農家の要件は、有機JAS法 に則ったつくりかたをした農産物生産者。
たとえば、BT=青虫の腸内に入り殺す微生物農薬
ボルドー硫酸銅生石灰水和剤農薬
は、使っても有機JAS法で認められている
法律で認められた農業資材を使用する農法。
記憶のみであやふやですが
ガイドラインでは食酢も農薬のカテゴリにいれられている
策定時、アイガモを農薬とすべき意見もあったが、さすがに見送られた。
2009年時点で どう変わっているか否か。PCのある方、ご興味あれば。

****無断転載終了*****

10年ほど前までは、農産物やその加工物における「有機」などの表示が野放し状態でした。
ちょっとでも有機資材(土など)を使っているので有機なんていう表示も一部あったわけです。
そこでなんとかしようと1999年にJAS法を改正して作った決まりがこの所謂「有機JAS」。
この決まりを守らないものに関しては、「有機」や「オーガニック」などの表示ができなくなりました。

ですが、決まりは決まりなので、従来の無農薬無化学肥料の農法で野菜を作っていた生産者が、
「これは有機野菜ですよ」といって売ったら、それで1年以下の懲役or100万円以下の罰金。

また使って良い農薬も認められており、
BT剤:Batillus thuringiensis(BT、バチルス・チューリンゲンシス)殺虫タンパク質を分泌する細菌、人体には影響が無いとされているが、なじみの無いたんぱく質を取り入れることになる。
ボルドー剤:硫酸銅生石灰を混合した殺菌剤
そのほかにも、硫酸銅や水酸化銅などをはじめ、生物由来の「農薬」の散布は認められています。
一方、炭の製造過程で得る「木酸酢」の散布などは認められていません。

畑の場所もあいまいで、慣行農法を行っている農家さんでばんばん農薬を使っているところでも、
その中の一角を一定の距離(認定機関が独自に設置!!)他の畑から離した状態であれば、
JAS認定を受けられるのです。

制度の登録料も少なからず毎年かかっていき。。。
そして、有機認定業者を承認する財団の役員名簿には、
所轄省庁や聞いたことの無い宗教団体の名前がずらりと。
NPOなんかは理事の肩書きを公表しているとことが少ないんでわかりませんが。。。
もちろん中にはまともなところもあると思いますが、一部でもこういう状態なのは制度のほころびでしょう。

有機認定の考え方は消費者側からすると安心かもしれませんが、
それに乗じておかしなことになっているのでは?

****師の日記より 自然農*****

自然農 はレンジが広いです。
ことばの定義づけが確定できていません。
たとえば 一切の農薬、機械を使わないで、鍬スコップ鎌の手仕事で、不耕起草生 無肥料 の やりかたの農もあれば(営業形態まで達成している農家はほとんどいない) 石油、電気機械を使う農家も自然農を、自称します。
サブソイラー(機械による暗渠)や、田植え機、トラクター、草刈機などの使用頻度にも個差があります。

わたくしは、有機JAS法でみとめられた農薬も、使いません。
食酢を農薬とも思いません。
不耕起或いは耕起も時によります。ビニールは使います。
肥料は人為では残飯、オカラ、米糠です。無為にての醗酵や循環のめぐみに自然を感じ謝します。そこは塩梅。
ラクター、田植え機を使います。米の収穫にバインダーも使います。
乾燥は、はさ架け天日干しです。
自然農を目指していると、自称します。

****無断転載終了*****

自然農はすべて自称です。
消費者の側が惑わされることも多いでしょう。
しかし、例えばうちの菜園なら見に来ていただければ、一目瞭然です。
こんな雑草だらけで、農薬を使っているはずが無いと。

私たちのところも当然師匠のところ同様、有機JAS法で認められた農薬も使いません。
基本的には不耕起ですが、数年に1回切返しをするかもしれません。
大型機械は必要なときに借りることがありますが、多くて年に4,5回
あとは手作業です。
肥料は残飯、米ぬか、馬糞、今年から鶏糞を使います。
馬糞のもとになる飼料には濃厚飼料をほとんど使用せず、抗生物質を与えていないところから、
鶏糞のもとになる飼料は、うちの野菜です。
畑にはあまり多くのビニル製品は使いませんが、育苗にはハウスを、霜が降りる時期にはビニルでトンネルを作ることがあります。


結局、食べ物の問題は画一的に行うのではなく、
自分たち生産する側も説明する努力を惜しまないこと、
消費する側もそれぞれが信頼できるところから手に入れることが一番ですね。


食品偽装だなどと騒ぐ前に、あまりにも安すぎるものは、
それなりの理由があることを覚悟しておく必要があるでしょう。
もちろんだますほうが悪いに決まっていますが。。。

  ryo